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創作小説をまったりと更新予定。BL中心のため苦手な方の閲覧はご遠慮ください。
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「えーっと、書いたところまでは持ったし、これで大丈夫なはず」
 

今日はいよいよ立花さんとの食事の日。
日にちが具体的に決まってから、蒼はいつも以上にやる気だった。
校正が途中のためブログには載せていないが、それでもブログ3話分は書きあげた。
 

「今日は夜ごはんいらないから! いってきまーす」
「はいはい。早く帰ってくるのよ」
 


待ち合わせにはまだ早かったため、本屋に行って橘さんのコラムの載った雑誌を購入した。
それでもまだ早く、待ち合わせ場所に着くと10分前だった。
 
(はぁ。早すぎちゃった。もうちょっと本屋でゆっくりすれば良かったかな)
 
そんなことを考えていると、時計の向こうに立花さんくらいの背格好の人がいた。
黒のジーンズ、Tシャツにカッターシャツという出で立ちの彼に近づくと、気配を感じたのか彼が振り向いた。
 

「あ、やっぱり立花さんだった! こんにちは」
「やぁ、こんにちは。早かったね!」
「はい。これでも本屋に寄ってからきたんですよ」
「そうなんだ! じゃあその話は道すがらってことで。さっそくお店に行こうか」
 

それから二人は他愛もない話をしながら、立花が予約した店へ向かった。
 

 
「それで、本屋でなにか収穫はあったかな?」
「はい! 橘先生のコラムの載った雑誌を。橘先生っていうのは橘龍介っていう小説家で、すごい作品をたくさん書いてるんですよ! そういえば、立花さんと同じ名字ですよね! 僕、大ファンなんです!」
「あー、その人なら俺も知ってるよ。木へんの橘だよね?俺は立つ花って書くんだ。柳瀬くんは彼のファンなんだね」
「はい! 橘先生の本は必ず何回か読み返しますよ。読むたびに新しい発見があって、本当にすごいんです!」
「ふーん、そうなのか」
 
 

(なんか、僕ばっかり話してた気がする……引かれなかったかな)
 
橘龍介のこととなると、熱く語ってしまうのは自覚している。
いきなり熱くなりすぎたと落ち込みながらも店に着くと、いよいよこれから自分の作品を見せるという実感がひしひしと湧いてきた。
蒼の心は自然と緊張と高揚感に満たされていった。

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